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院長のよもやま話

 

乳がんの術後ホルモン療法は10年に

投稿日:2017年05月20日

<タモキシフェンの10年投与で、乳がんの再発と死亡リスクが低下>

乳がん手術後のホルモン療法の一つであるタモキシフェン内服は長く5年間とされてきました。これはNSABP B-14試験などで5年以上服用しても再発や生存に影響しないとされたためでした。しかし、5年過ぎて再発してくる「晩期再発」が少なからずみられ、タモキシフェン10年投与投与群と5年投与群を比較するため、対象群を増やしてATLAS試験が計画されました。ATLAS試験の一部を構成しているaTTom試験(JCO、2013)を含めて、参加人数は1万7477人となり、2013年のATLASの結果(Lancet、2013)では、10年投与群の方の再発を3.7%、死亡率を2.8%減少させました。また、ATLASとaTTomの統合解析では10年投与群で乳がん死亡率を25%減少させる結果となりました。
これを受けて2014年米国臨床腫瘍学会(ASCO)はホルモン療法ガイドラインを改定し、タモキシフェン10年の治療選択肢を追加。日本乳癌学会ガイドラインも2015年度版でタモキシフェンまたはトレミフェン10年投与をグレードBで推奨としました。現在学会などで、10年投与が勧められる患者さんを選択するリスク評価について検討が進められています。
もう一方のホルモン療法の柱であるアロマターゼ阻害剤についての試験結果も公表が続いています。昨年7月に報告されたMA17・R試験(NEJM、2016)では、1918例が参加し、閉経後5年間レトロゾールを投与された患者にさらに5年の投与を上乗せするもので、レトロゾール群で再発リスクが34%低下しましたが、全生存率に差はありませんでした。
2016年12月サンアントニオ乳癌シンポジウムで発表されたNSABP B-42試験は、3923例が参加して5年間のアロマターゼ阻害剤ベースの補助ホルモン療法後、さらにレトロゾールを5年上乗せするものですが、最終的に対照群との間に無病生存、全生存ともに有意差がありませんでした。レトロゾールの5年上乗せについては、有害事象も多く、どのような患者に追加投与が有効なのかさらに検討が必要です。
 

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